オフィスの騒音対策やWeb会議の定着に伴い、Web会議ブースの導入が進んでいます。しかし、カタログ上の外寸だけで選んでしまうと、「搬入できない」「中が狭くて業務しづらい」といった失敗につながりがちです。
今回は、用途別の標準的な寸法から、内寸・天井高・搬入経路といった失敗しないサイズ選びのポイントまで詳しく解説します。
【用途別】Web会議ブースの標準的な寸法・サイズ一覧

Web会議ブースは、利用人数や用途によって最適な寸法が大きく異なります。以下は、一般的なフルクローズド型(個室型)ブースのサイズ目安一覧です。
| タイプ | 平均外寸(幅×奥行×高さ) | 平均内寸(幅×奥行) | 主な用途・利用イメージ |
| 1人用 | 幅1,000〜1,200mm × 奥行1,000〜1,100mm × 高さ2,100〜2,300mm | 幅900〜1,000mm × 奥行900〜1,000mm | 日常的なWeb会議、集中作業、電話応答 |
| 2人用 | 幅1,500〜1,800mm × 奥行1,000〜1,200mm × 高さ2,100〜2,300mm | 幅1,400〜1,600mm × 奥行900〜1,000mm | 1on1ミーティング、対面面談、ペアワーク |
| 4人用 | 幅2,000〜2,400mm × 奥行1,200〜1,500mm × 高さ2,100〜2,300mm | 幅1,800〜2,200mm × 奥行1,000〜1,300mm | チーム会議、顧客商談、モニターを使ったプレゼン |
1人用(ソロワーク・Web会議用)
オフィスの省スペース化と集中環境の創出を両立できる、最も需要が高いサイズです。
- 幅・奥行き感:PC作業用のデスク(幅70〜80cm程度)を設置し、背もたれに寄りかかっても壁に圧迫感を感じにくい「約1m四方」が基準となります。
- 使用感の目安:ノートPCとA4資料、飲み物を置いても十分なゆとりがあり、肘を張ってタイピングしても壁にぶつかりません。
2人用(対面打ち合わせ・1on1用)
上司と部下の面談や、外部ゲストとの小規模な打ち合わせに適したコンパクトな対面型サイズです。
- 幅・奥行き感:中央に小さめのデスクを挟み、向かい合わせで椅子を2脚配置できるよう、横幅は1.5m以上が主流です。
- 使用感の目安:お互いの膝が当たらない距離感が保たれ、機密性の高い1on1ミーティングや採用面接などに最適です。
4人用(チームミーティング用)
少人数のプロジェクト会議や、大型モニターを持ち込んで行うWeb会議に対応する大型サイズです。
- 幅・奥行き感:幅2mを超えてくるため、会議室の代替スペースとしての役割を果たします。
- 使用感の目安:4名が着席しても肩が触れ合わず、全員が無理なく壁面の壁掛けモニターや資料に視線を向けられる広さがあります。
外寸だけで決めると失敗する!寸法選びで確認すべき3つの注意点

Web会議ブースを選ぶ際、カタログに記載されている外寸(全体の幅・奥行・高さ)だけで判断して購入してしまうと、「搬入してみたら設置できなかった」「中に入ると狭くて業務に支障が出る」といったトラブルにつながります。失敗を防ぐために、寸法選びで必ず確認すべき3つのポイントを解説します。
1. 内寸(有効スペース)と作業感の確認
ブースは防音・遮音性を高めるために厚みのある壁パネルや吸音材が使用されているため、外寸と内寸(室内の広さ)にギャップが生じます。
- 壁の厚みによる影響:一般的なブースでは、壁の厚みにより外寸から幅・奥行がそれぞれ10〜15cm程度小さくなります。
- デスクと車椅子の可動域:PC作業だけでなく、ノートや資料を開くスペース、肘掛け付きチェアの可動スペースが残るかを確認しましょう。
2. 天井高と消防法のクリア(高さ制限)
ブースの高さ(2.1m〜2.3m)だけでなく、設置する部屋の天井高との関係に注意が必要です。
- 天井までのクリアランス:ブース上部の換気ファンや配線スペースのため、ブース天井からオフィスの天井までに最低20cm〜30cm以上の隙間が必要となります(オフィスの天井高は最低2.5m以上が目安)。
- スプリンクラー・感知器との干渉:消防法により、スプリンクラーのヘッドから一定距離を離す必要があるほか、ブース設置によってスプリンクラーの散水障害になる場合は、ブース内に自動消火装置の設置が義務付けられることがあります。
3. ドアの開閉スペースとオフィスの避難動線
ブース本体の寸法に加えて、「ドアが開くエリア」と「人が通る通路」のスペースを確保する必要があります。
- 外開きドアの可動域:多くのWeb会議ブースはドアが「外開き」になっています。扉を開けた際にプラス50cm〜80cm程度のスペースが必要です。
- 通路幅の確保:ドアを開けた状態でも、オフィス家具との間や通路に十分な幅(消防法や安全基準に沿った避難動線)が確保できるか寸法計算しておきましょう。
設置場所の計測チェックリスト

Web会議ブースを購入・設置する前には、ブースそのものの配置場所だけでなく、搬入ルートや周囲の設備を含めた事前計測が不可欠です。現場で「入らない」「設置できない」という事態を防ぐため、以下のチェックリストを活用して計測を行ってください。
搬入ルートの寸法チェック
製品が解体された状態で届く場合でも、大型のパネルやガラスドアが通過できるサイズか確認が必要です。
[ ] エレベーター:入口の幅・高さ、内部の奥行・天井高・耐荷重
[ ] 階段・踊り場:階段の幅、手すりの出っ張り、踊り場の折り返しスペース
[ ] 廊下・ドア:オフィスの入口ドア、途中の廊下幅、天井の低い梁(はり)の有無
設置スペース周りの寸法チェック
本体サイズに加え、ブースの機能を損なわないための余白スペースを計測します。
[ ] ドア開閉スペース:扉を全開にした際に、周囲のデスクや壁に干渉しないか(外開きの場合+50cm〜80cm)
[ ] 放熱・換気スペース:ブース上部や背面の換気ファン周りに必要な隙間(天井高まで最低20cm〜30cmの余裕)
[ ] 避難動線:扉を開けた状態でも、オフィスの避難通路幅(一般的に1.2m以上推奨)が確保できているか
電源・インフラ環境の計測
ブース内の照明や換気ファン、PC給電用の電源確保に向けた距離を測ります。
[ ] コンセントの位置と距離:設置予定場所から壁・床のコンセントまでの距離(電源コードが届くか、足に引っかからないか)
[ ] LANケーブルの配線:有線LANを引き込む場合、配線モール等のルートが確保できるか
床の耐荷重と水平度の確認
[ ] 床荷重制限:ブースの重量(1人用で約200kg〜300kg、4人用で500kg以上)が、オフィスの床耐荷重(一般オフィスで300kg/㎡程度)を超えていないか
[ ] 床の傾き・凹凸:設置場所の床が水平であるか(ガタつきの原因にならないか)
事前にこれらの項目をメジャーで計測し、オフィスのレイアウト図面に書き込んでおくと、メーカーや施工業者との協議・見積もりが非常にスムーズになります。
まとめ:適切な寸法を見極めて快適なWeb会議環境を整えよう

Web会議ブースの選定では、利用人数に合った外寸だけでなく、実際の快適性を左右する「内寸」や「設置環境」の確認が欠かせません。搬入経路や天井高、ドアの可動域などを事前に正確に計測しておくことが、導入後のトラブルを防ぎ、快適なオフィス空間を実現する鍵となります。まずはチェックリストをもとに自社の設置スペースを計測し、用途に最適なブース選びを進めていきましょう。
設置スペースや搬入経路の不安は、実物の確認とプロへの事前相談で解消できます。
BROS CUBEなら、豊富なサイズ展開と手厚いサポートで、貴社に最適な個室環境をスムーズに実現可能です。
